読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

【私は〇〇アレルギー】気づくまで時間がかかりすぎたの巻

f:id:sakura-neko283:20161213230730j:plainWikipediaより

ことの始まりは、母のフランス料理教室通い。

 

私が小学生のころ、

母が突然何を思ったのか、フランス料理を習いに行った。

 

私は嬉しかった。地味な茶色い煮物系(今では大好き)でなく、

レストランみたいなオシャレなご飯が食べられる、と。

 

 

母は普段、盛り付けや彩りに興味がないのに

この日、大皿にほんのちょっとしか盛ってない、

いかにもおフランスな料理を出してきた。(テリーヌ)

 

 

家族はどよめいた。「オシャレ!」「キレイ!」と絶賛。

なぜか食卓には普段ないはずの生花まで飾られていて、

母は褒められて得意満面だった。大張り切りであった。

 

しかしそんな母を鬼の形相に変えたのは私の一言。

 

「なんか、まずい」

 

母は「そんなことないやろ?おいしいわよ!」と怒った。

 

私はさらに追い打ちで、

「吐き気がする。気持ち悪・・・」

と呟いて、フォークを置いた。

 

母は激怒した。「せっかく作ったのに!もうええわ」

お皿を下げてしまい、座は白けた雰囲気になった。

 

そして、母はケチがついたと思ったのか、

たった1度きりで、フランス料理教室をやめた。

(激しい性格の母・・・)

 

このときは、「母のフランス料理、大失敗」というレッテルで終わった。

 

 

 

近所の人たちとの恒例旅行帰り、いつも寄る峠の皿そば屋があった。

年に数度訪れては、私は好物のウドンばかり注文していた。

 

母が私を叱った。

「そば屋さんに来て、ウドンばっかり。

ちょっとはおそばも食べなさいよ、ここはそばが美味しいんよ」

と。

 

私は「だってあんまり好きじゃないもん」と意地を張った。

すると母、「わがままよ、アンタ!」と叱責。

 

周囲が全員灰色のソバをすすっているのに、

私だけ白いウドン。たしかにちょっと浮いてたかもしれない。

 

「・・・じゃあ、月見ソバにする」

とついに私は折れた。

 

 

そして、食べてる最中、私は倒れ伏した。

「気持ち悪い・・・」。

水を大量に飲むも、動悸と冷や汗が止まらない。

喉が刺すように痛い。体もかゆい、異常にだるい。

何コレ。私は悶えてシクシク泣いた。

 

母は、ソバを勧めた手前、動揺した。

「ごめん、もしや蕎麦アレルギーなん・・・?」

 

それから、私は蕎麦アレルギーと周囲に公言し、

原材料表示には気を遣うようになった。

母も食材に神経を使ってくれるようになった。

 

しかし、私は蕎麦アレルギーではなかった。

 

母のフランス料理の材料に、蕎麦粉なんて含まれてなかった。

でも、私はずっと「自分は蕎麦アレルギーだ」と信じていた。

 

その後、食後にちょくちょく熱を出したが、

もともと体が強くなく、気にしてなかった。

 

 

 

そして数年後、

私はタコヤキを食べていて、あの苦しみに見舞われた。

 

蕎麦以外にも、何かアレルギーが・・・?

 

ここでアレルギー表示義務のある7品目を見てみましょう。

f:id:sakura-neko283:20161213230609j:plain

蕎麦がしっかりランクインしています。しかし、

これ以外にも、表示奨励のアレルギー品目があります。

 

f:id:sakura-neko283:20161213230616j:plain

この”奨励”というのがクセモノで、

私の子供時代には、まだこっちの少数派アレルギーは

表示されることがなかったのです。

 

 

さらに私は、お好み焼きを食べていて吐き気を催した。

 

ここで確定した。私は山芋アレルギーだったのだ。

 

関西人なのにタコヤキが食べられないなんて・・・!

地味にショックだった。

 

 

それから大人になっても、私は

山芋アレルギーの人に出会ったことがなく、

ひそかな孤独を感じていた。

 

山芋って、けっこういろんなところでコッソリ使われている。

練り製品や和菓子、最近では有名なラーメンにも。

月見そばにも、タマゴの下に山芋が溶いてあった。

母のフランス料理には、山芋ソースがかかっていた。

私は、ふわっとした口当たりのものに敏感になった。

 

でも私は、どうしてもタコヤキが食べたかった。

 

祭りの夜、テキヤのお兄ちゃんに

「山芋って入ってます?アレルギーなんです」

と訊くと、

「あ、俺もっすよ?」

と、思いがけないところで初の山芋アレルギー患者に遭遇した。

 

 

初対面だけど山芋アレルギーについて熱く語り合い、

「俺、山芋入ってたらこの場に立ってられないッスよ?

山芋パウダー浴びたら終わりッスもん(笑)」

と言われてなるほどそうだと思い、

安心してタコヤキを買った。

 

仲間がいた喜び、

そしてタコヤキの美味しさが身に染みた夜であった。

 

 

と、このように

長年なんのアレルギーか分からずに

謎の苦しみを繰り返している人は多いハズです。

 

今はパッチテストなんて便利なものがあるからいいものの、

私はソバという美味しいものを避けて長年やってきてしまった。

地味な後悔が残ります。